子どもの行動は予測できない
子どもは時として、予測不可能な行動をして、ケガをしてしまいます。
もちろん、ケガのない保育が良いのですが、どうにもならなかった場合もありますし、少々のケガでしたら危険を察知するようになるので、子どもにとっては良い経験になる場合もあるでしょう。
保育士が、そのような時にどのような対応をするかが大事です。
では、子どもはどのような場合にケガをする事が多いかと言いますと、たとえば、手の掛かるタイプの子を見ているときに他の子どもが転んでケガをした、仲良くしていたけれど、急にケンカになり、ケガをした、おもちゃの誤飲があった等、いろいろ考えられます。
実際に保育に関わっていたり、家に小さいお子さんがいたりすれば、このように予測できない事態が起こり得ることは理解できるでしょう。
何しろ、保育園ですと少ない人数の保育士で大人数の子どもを見るということになりますから、100%避けられない事故もあるのです。
保育士の冷静に対応が大事
子どもがケガをしてしまったら、大事なのは保育士の冷静な対応になります。
まずは、ケガをしている子や他の子たちが動揺しているのを抑えなければなりませんから、他の保育士の手を借り、ケガをした以外の自分の担当の子どもたちを見てもらい、自分はケガをした子の対応に徹底しましょう。
場合によっては、医療機関に連れて行かなければならない場合もありますから、そのあたりも保育士の判断が大事になります。
どの程度のケガであるかを把握するには、ケガをした時の状況判断が必要です。
特に気を付けたいのは、頭を打った時です。
どの程度の打ち方であったかを見極めて、医療機関に連れて行くかどうかを判断します。
転んでひざをケガした程度でしたら、その時の状況判断で対応しましょう。
今後、同じような状況があれば、どのように対応したら良いか、反省することも大事です。
保護者対応はどうしたら良いか
ケガをしてしまったら、医療機関に行くほどのものでなくても、親にはきちんと報告しましょう。
報告がないと、親が心配して園に電話を掛けてくる場合もあります。
特に気を付けたいのは上記にも挙げました子ども同士のケンカです。
保育士の対応次第で、親同士の関係がこじれてしまう場合があります。
たとえば、保育士が親にその状況をきちんと報告しなかったために、親が子どもから状況を聞き出そうとしますが、子どもは自己中心的に話しますので誤解が生じるのです。
特に、ケンカの場合ですと、親に叱られたくないために、子どもは自分の過失を言わずに相手の過失ばかりを言いますので、我が子可愛さのために親は相手に不信感を抱いてしまいます。
子どもは「〇君が押したから転んだ。」というようにやられたことだけを、話すことが多いです。
しかし、実際はその子が〇君の遊んでいるおもちゃを取ったために〇君が怒ったという事実があるとしても、子供はそのことを言いません。
その詳しい状況は保育士が周囲で見ていた子どもたちから聞き取り調査をして、事実を双方の親に伝えましょう。
このような時は周囲の保育士にも協力を求めることが大事です。