小規模保育とはどんなもの
仕事に出かけなければならない保護者にとって、ベストな保育所を見つけるのはなかなか難しいことです。
本来であれば子育ての期間中は家にいて思う存分子どもの相手をしてあげたいところですが、両親ともに働かないと生活のやりくりができない家庭が多いのが現代の特徴です。
昔は両親や義両親と同居する家庭が多く、子育ての人手が多かったのですが、最近はほとんどが核家族のため両親以外の支援はなかなか当てにできないというのが現状です。
保育所やベビーシッターに子どもを預けて仕事に出かけることになるわけですが、ベビーシッターは時給も高く採算が合わないことも多くあります。
子どもを預ける施設としては保育園が一般的な中、近ごろは「小規模保育所」の人気が高まっています。
小規模保育所というのは定員数が20名以下の小さな保育園のことで、2015年からスタートしました。
小規模保育所と保育園の違い
小規模保育所と保育園の違いは、何と言っても定員数にあります。
定員数が20名以下だとこれまでは保育園として認可を受けることができず、「認可外保育園」として認定されていました。
ところが2015年に「子ども・子育て支援制度」というものがスタートしたことにより、認可保育園として運営できるようになったのです。
これによって地方自治体や国からの援助も受けられるようになりました。
小規模保育所は保育園とは違って定員が6名以上19名以下に定められています。
また、保育の対象となる年齢も0〜2歳児に限られています。
年齢が0〜2歳児に限られているのは、この年齢の待機児童が最も多いことが理由です。
「子ども・子育て支援制度」の目的のひとつが待機児童の解消ですから、この年代にポイントを合わせて小規模保育所の保育対象年齢が定められたわけです。
ちなみに待機児童の中で0〜2歳児が占める割合は全体の88.6%となっています。
小規模保育所のメリット
小規模保育所の定員が19名ということは、マンションの一室などでも運営ができるというメリットがあります。
通常の保育園ではある程度の敷地を確保して庭などを設けていますが、保育需要の多い都心ではなかなか土地を見つけるのも大変です。
その点、小規模保育所なら場所を確保しやすいため、数を増やしやすいという特徴があります。
なお、利用料金に関しては小規模保育所は一般の認可保育園とまったく同じです。
小規模保育所は少人数ですからアットホームな雰囲気が強く、子供が慣れれば保護者も安心して預けることができます。
立地がいいのも小規模保育所の特徴なので、自宅の最寄り駅近くなど便利な条件のところに子どもを預けることができます。
これなら他の駅まで足を伸ばして子どもを迎えに行くといった手間が大幅に省けます。